ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | 燃料供給車運転手がスト=サンパウロ市の自動車がパニックに

燃料供給車運転手がスト=サンパウロ市の自動車がパニックに

ニッケイ新聞 2012年3月7日付け

 サンパウロ市マルジナル・ド・チエテなどで、トラック乗り入れ規制に伴う罰金徴収が始まったことに反発し、ガソリンスタンドに燃料補給を行うトラック運転手たちが5日からストを開始し、燃料不足が広がっている。6日付伯字紙が報じている。
 ストを計画したのはサンパウロ州自営陸運業者組合(SINDICAM—SP)で、マルジナル・ド・チエテをはじめとした27の幹線道路へのトラック乗り入れ規制が見直されず、5日から罰金徴収もはじまったことへの抗議行動だ。新規制では、平日は5〜9時と17〜22時、土曜は10〜14時の走行が認められず、違反すると85・13レアルの罰金と自動車免許証への4ポイントの減点が科される。
 燃料供給トラックのストを受け、6日朝のサンパウロ市内のガソリンスタンドは燃料補給の車でごった返しになった。「もう燃料切れのガソリンスタンドも多く、3軒回ってやっと給油できた」などの発言に見られるように、サンパウロ市の運転手たちはパニックに陥っている。また、バス会社も備蓄燃料が7日の分しかなく、運行を継続できない可能性がある。なお、消防署や警察などへの燃料補給は引き続き行われている。
 マルジナル・ド・チエテは、イピランガやグアルーリョス、バルエリにある燃料補給センターとサンパウロ市内外のガソリンスタンドをつないでおり、トラック運転手側は同線を規制対象外にすることを願っている。ストの影響は燃料以外の部分でも出ており、カサビ市長はサンパウロ州貨物輸送業者組合(Setcesp)との交渉の意思を明らかにした。
 罰金徴収開始でピーク時の渋滞は緩和され、5日19時の走行車両は通常の月曜日より56%減少した。だが、14時の走行車両は118%増えるなど、他の時間帯にしわ寄せが出ている。