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南米のブロードバンド統合=ネットの自治性向上目指す

ニッケイ新聞 2012年3月10日付け

 ブラジルが他の南米諸国とインターネットのブロードバンドを統合したがっていると9日付フォーリャ紙が報じている。
 光ファイバーのネットワークを使ったインターネットのブロードバンドについては、ジウマ大統領も「ネットの許容量も増え、接続料も安くなる」と、ドイツのハノーヴァーで行われた科学技術市「CeBIT」の開会のあいさつの際に語っている。
 今日、ブラジルからコロンビアやエクアドルのサイトを閲覧する場合、海底ケーブルを通して米国につながり、米国からそれら南米の国につながるという方式だった。ブロードバンドを南米諸国同士で共有すれば、米国を経由せず、見たいサイトの国へ直接つながることになる。ペルーを例に取ると、これまでは8千キロメートルだった接続距離が2千キロメートルになり、接続スピードも20〜30%速くなる。
 現在、ブラジルから国外のサイトへの接続は90%が米国を経由して行われており、またブラジル全体のネット接続の35%が米国を経由している。光ファイバーによる南米でのブロードバンドの共有は、ブラジルのインターネットの自治性を高めることにもつながる。
 この南米のブロードバンドを統合する計画については9日にパラグアイのアスンシオンで行われた、南アメリカ連合加盟国の通信相たちによる会議で話し合われた。
 また、ブラジルはこの南米統合のブロードバンド計画の他に、海底ケーブルをヨーロッパやアフリカに年内にも拡張したいとしている。