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政府が脚気の実態調査に=奴隷時代の病気が再び?

ニッケイ新聞 2012年3月14日付け

 ここ80年位姿を消したと見られていた脚気の患者が再び増えており、政府が実態調査に乗り出すと11日付エスタード紙が報じた。
 ビタミンB1欠乏が原因とされる脚気は、奴隷の間で頻繁に見られた病気の一つで、調査はマラニョン、トッカンチンス、ロライマの3州の貧困地域中心に行われる。
 ブラジルの脚気患者は長年姿を消していたが、2006年に脚気と見られる患者の報告があったのを皮切りに、2007年には600の症例が報告されている。
 専門家は米についたカビが栄養吸収を妨げる事による発病と見て、菌が見つかった米を押収。米の保存などに関する指導も行われたが、発病例が後を絶たず、実態調査が行われる事になった。
 チアミンと呼ばれるビタミンB1の欠乏によって生じる下肢のむくみやしびれは、心不全や神経障害の表れで、心臓機能の低下や不全を起こせば死につながる事もあるのが脚気だ。
 ところが、医師の中には、単なる栄養失調ととらえ、症状を軽く見る例もあり、脚気と報告された例は氷山の一角に過ぎない事を懸念する専門家も多いのが実態だ。
 保健省の調査に携わるのは、脚気の診断と治療の訓練を受けた専門家。前記3州と同じように貧困の問題を抱えている地域は他の州にもあるが、脚気の患者が報告されているのは前記3州のみ。最初の症例報告を受けて食料セットやビタミン剤などが供給されたが、脚気発生の原因はカビのせいだけとは思えないと言う専門家は、社会開発省なども共同で取り組む必要も訴えている。

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