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香り付き煙草発売禁止=1年半の猶予後に全面停止=青少年の喫煙防止策として

ニッケイ新聞 2012年3月15日付け

 国家衛生監督庁(ANVISA)は13日、味や香りのついた煙草の製造と販売の禁止を決定した。15日付伯字紙が報じている。
 ANVISAが問題にしたのは、チョコレートやバニラ、ミントやオレンジといった、味と匂いを変える化学物質で、添加物の廃止について、ANVISAは1年以上審議を繰り返していた。
 このような香り付きの煙草は若者に人気があるとされている。世界保健機構が2005〜09年にブラジルの13〜15歳の若者1万7千人に行った調査によると、喫煙経験があるのは男子30・4%、女子36・5%。喫煙経験のある男子の58・2%、女子の52・9%が香り付きの煙草を好むという。
 これらの煙草は従来の煙草よりむせにくいので、反復利用で煙草中毒になりやすい。また、添加物の中には健康を害する危険性のあるものもある。カーネーションの香りをかもし出すエッセンスには肺出血を誘引する成分があり、それが発ガン成分に転化する可能性があるという。
 このような背景からANVISAは青少年の早期の喫煙防止対策として今回の決定を下したこととなった。
 この香り付きの煙草の禁止には猶予期間が設けられる。向こう12カ月の間に製造業者はこのタイプの煙草の製造を停止し、続く6カ月間で、市場に残っている製品の回収などを行う。
 煙草業界が使用している添加物は600ほどあるが、砂糖やグリセロールなど八つの添加物に関しては規制対象から外れた。砂糖は、煙草の葉を乾燥させる際に失われる糖分を補給するために加えられ、砂糖が入らないと苦味が強くなるという。他の七つは味や香りを変えない添加物だ。
 砂糖は当初、廃止の対象となっており、13日の会議でも是非をめぐって議論が白熱した。今回は、ブラジル製のアメリカンブレンドと呼ばれる煙草のほとんどが砂糖を使っていると、強い反論が出たために、廃止対象から外された。
 ANVISAの決定を受け、全国煙草製造業協会(Abifumo)のカルロス・フェルナンド・コスタ・ガルラント会長は「関係者と集まってこの決定を協会として容認できるものかどうか話し合う」として、抵抗の構えを見せている。
 Abifumoは1年以上に渡って、この問題に対して反対を続けていた。香り付きの煙草は煙草市場で重要な位置を占めており、2007年は市場の10%だったシェアが2010年には22%まで上昇するなど、煙草産業にとって切り札とも言える存在だった。

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