ニッケイ新聞 2012年3月15日付け
サンパウロ州海岸部のグアルジャー市に、2014年のワールドカップまでに年間100万人利用の空港が開設される。14日付伯字紙が報じている。
グアルジャー空港は、市内にあるサントス空軍基地に隣接する形で設けられ、空軍の敷地200万平方キロのうち、20万平方キロが空港用地として提供される。土地利用の最終許可は5月に下り、工事の入札も今年中に行われる。着工は2013年の予定だ。
グアルジャー市が航空会社と行った試算によれば、現時点での利用客はサントス港からの豪華客船を利用する人などで年間75万人と見積もられているが、サントス沖で発見された岩塩層下の原油などが呼び水となれば年間100万人の利用が見込まれると言う。また、サントスはワールドカップ開催の補欠都市にも立候補している。
すでにペトロブラスの協力も取り付けているグアルジャー市は、同空港を「バイシャーダ・サンチスタ地区の共有空港」にする意向。「岩塩層下の原油採掘に必要なヘリコプターの拠点と空軍の補助機能を持ち、地区の必要を満たす空港となれば」と同市の特別プロジェクト担当のダリオ・デ・メデイロス・リマ事務局長は語っている。
同局長によると新空港には飛行機300機分の格納庫も設置。空軍基地と別に入り口を設け、グアルジャーとサントス間に設置予定の橋もしくはトンネルにも連結できるようにするという。
グアルジャー空港は2008年に当時のマルタ観光相が440万レアルの投資を約束しつつ、実現に至らなかったが、サントス空軍基地が機能のほとんどをリオ・グランデ・ド・ノルテ州ナタウに移動したため、用地利用が可能となった。
また、連邦政府も、地域空港の新たな強化プログラムについて2月から協議を進めている。