ニッケイ新聞 2012年3月16日付け
「大先輩の墓参をしたい」。昨年11月17日に着任した在リオ日本国総領事館の渡邉優総領事が2月24日の午後、一世紀余り前にブラジル公使として移住事業に力を尽くした故杉村濬氏の墓参のため、リオ州サンジョアン・バチスタの墓地を訪れた。妻のアリサさん、木村元・首席領事、リオ州日伯文化体育連盟の鹿田明義理事長、磯崎正名領事が同行した。
杉村氏は1905年、第3代公使としてブラジル移住を推奨する計画書を作成するなど、移民の端緒を開いた恩人ともいえる外交官だ。ところが翌年に脳内出血のため死去し、同墓地に埋葬された。
渡邉総領事は本紙の取材に対し「私どもにとって大先輩。リオに埋葬されていると知り、直ぐにでも墓参りをしたいと思った。私たちが頑張って後を引き継いでいますとご報告した上で、ご冥福を祈った」と話した。
献花後、一行は市内プロフェッソール・アルナウド・デ・モラエス公園内にある、リオ州の日本人移民百周年記念碑も訪れた。