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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2012年3月20日付け

 「こんな落ちこぼれの子供の映画は世に出すな。日本で高校や大学に進学し、頑張っている子がかわいそうだ」
 ドキュメンタリー映画『孤独なツバメたち』の上映会を開くため浜松市の企業回りをしていたという津村公博監督らに、ある企業関係者が放ったという言葉だ。
 浜松市民の全員の声を代弁しているかどうかはわからないが、依然としてそういう見方が強いのだろうと愕然とした。
 「日本の普通の若者には耐えられない厳しい状況下で頑張る彼ら」という表現に、もともと日本の普通の若者である記者は少し疑問を感じた。
 しかし、デカセギ子弟にする好意的な見方は今まであまりなく、このような視点で描かれた作品が日本全国で公開されるのは意味あることだ。
 制作者らが「見てほしい」とする日本の若者達はどのような反応を示すのか、興味深い。(詩)