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プレイセンターが閉園=サンパウロ市民に愛され39年
ニッケイ新聞 2012年3月21日付け
サンパウロ市の名所のひとつである遊園地〃プレイセンター〃が7月29日をもって閉園し、39年の歴史に幕を閉じることとなった。20日付伯字紙が報じている。
同園の前身となる遊園地は1971年にサンパウロ市南部のイビラプエラ体育館前に建設され、73年7月7日に現在のサンパウロ市西部のマルジナル・ド・チエテにプレイセンターの名でオープンした。
開園からこれまでの来場者は6千万人。大船が揺れる「バルコ・ヴァイキング」やお化け屋敷の「ノイテス・デ・テロール」などが注目を集め、サンパウロ市では他の遊園地の追随を許さない人気を誇った。1993年には米国歌手の故マイケル・ジャクソンが単身で訪れたことも話題となった。
だが2000年代には人気に陰りがではじめ、03年には30人の来客しかない日が現れ、04年には賃貸料の支払い遅れや従業員の解雇を行った。敷地面積も12%を手放し、10年、11年には乗り物による事故も問題となっていた。
2万5千平米メートルに及ぶプレイセンターの土地は閉園後も同園管理会社が保有し続け、現面積の3分の1の規模の幼児向けテーマパークを13年7月にオープンする予定だ。投資額は4千万レアルで、ジェットコースターなどの乗り物は費用をまかなうために売却する。残った敷地には、ショッピング・センターかコンドミニオ建設計画もある。20日付フォーリャ紙の取材に答えたディズニーランド元関係者によると「小さな子供連れの親が食費に最も貢献する」と語っている。
プレイセンターの閉園を受け、子供時代に同園に通った大人たちが、インターネットで「最後の来園」の呼びかけをはじめている。