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国会運営はいまだに難航=W杯法審議の行方定まらず

ニッケイ新聞 2012年3月23日付け

 上下両院では政府リーダー交代後も最大連立与党の民主運動党(PMDB)などの反発が収まらず、W杯法の審議が進まないなど、ジウマ政権には厳しい状況が続いていると22日付伯字紙が報じている。
 下院では、連立与党が環境保護法の審議後でなければW杯法は扱わない意向で、国際サッカー連盟(FIFA)会長との会談後、W杯法を早急に審議するよう求めた政府の求めを無視。
 農業界から選出された議員達は上院から差し戻された状態の環境保護法改定案は認めたくないため、今表決すれば下院での敗北が目に見えている同法は、6月のリオ+20以降に採決したい政府には、痛いところをつかれた形の反撃だ。
 また、下院の憲政委員会は21日、大統領が先住民保護区や環境保護の意味で開発を禁ずる区域などを制定する権利を剥奪。同委員会の決定が他の委員会や本会議でもみとめられれば、同種の区域制定は、国会議員が議案を提出して承認する形でしか出来なくなる。
 また、上院でも、公務員の年金基金などを審議するための委員会が、本会議召集で開けず、政府リーダーが敗北した形となった。