ニッケイ新聞 2012年3月24日付け
在クリチーバ日本国総領事館は16日夜、総領事公邸で東日本大震災追悼・復興レセプションを開催、招待客200人が出席した。若葉太鼓の演奏で開始し、被災地の児童から寄せられた絵画の展示会が行われたほか、特別に被災地3県の伝統料理も用意された。
山口登総領事は「震災に対しパラナ、サンタカタリーナ州から心温まる連帯表明、義捐金をいただいた」と謝意を示し、「大震災、原発事故から得られた知見と教訓を国際社会と共有していくことが日本の責務。国の再建という大きな事業に取り組む」と強調した。
会場では、被災地の復興模様や世界各国の支援に対する感謝のメッセージを収録したDVDを上映。被災地(福島県飯舘村いいたてむら、宮城県女川町おながわちょう、宮城県東松島市野蒜のびる)の児童から寄せられた「ありがとう世界の皆さん」「私の10年後」「私のしたいこと」をテーマにした絵画作品が展示された。
被災地3県の日本酒の試飲会が行われたほか、宮城県のずんだ餅、岩手県のわんこそば、福島県のイカニンジンなどの郷土料理がふるまわれた。
カスカベル文化体育協会の猪俣征幸会長(まさゆき、大阪、68)と妻さだこさん(二世、65)も出席。母親の出身が福島県郡山というさだこさんは「震災後から連絡がつかない。親戚がバラバラになった」と声を落とし、「安全な場所に避難していてほしい」と祈っていた。
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同総領事館では、東日本大震災1周年復興関連文化事業として国際交流基金、パラナ博物館、パラナ州政府、フジフィルム・ド・ブラジルと共催し、24日〜4月1日までクリチーバ市のパラナ博物館(Rua Kellers, 289, Sao Francisco)で震災復興写真展「日本の再生:ありがとう、ブラジル!」を開催している。
火曜から木曜の午前9時から午後5時、土曜、日曜の午前11時から午後3時の開催。入場無料。問い合わせは、同領事館(電話=41・3322・4919)まで。(長村裕佳子クリチーバ通信員)