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ガヴィオンエス対マンシャ=応援団の会場入場禁止=27日には2人目の死者=ツイッターで抗争予告も

ニッケイ新聞 2012年3月28日付け

 25日のパルメイラス対コリンチャンス戦前、応援団同士の抗争により死者が出たことで、両応援団の会場への入場が当面禁止となった。同事件では、27日未明に重傷で入院中だった19歳男性が死亡、死者は2人となった。26〜27日付伯字紙が報じている。
 サンパウロ州サッカー連盟は26日、パルメイラスの応援団のマンシャ・アルヴィヴェルジとコリンチャンスの応援団ガヴィオンイス・ダ・フィエルのユニフォームを着た人の試合会場への入場を禁止すると発表した。これは25日の両者の抗争でマンシャ側の大学生アンドレ・アウヴェス・レゾさん(21)の死亡を受けての決定で、事件の真相が解明され、両応援団に対する処罰が正式に決まるまで施行される。
 今回の抗争は25日午前10時30分頃、サンパウロ市北部のフレゲジア・ド・オーのイナジャー・デ・ソウザ大通りに集まった両チームの応援団約300人によるもので、銃や手製の爆弾、鉄パイプなどを使った大乱闘となった。この抗争で頭に銃弾を受けたアンドレさんは同日夜、搬送先の病院で死亡した。
 また、同じく銃撃を受け重体と発表されていた〃ズールー〃と呼ばれるマンシャの19歳の青年も、27日午前5時15分に入院先の病院で脳死が確認された。また、この他に男性2人がそれぞれ銃撃、鉄パイプによる負傷で入院している。
 また、当日はパカエンブ競技場の内外でも応援団同士がぶつかり、警察が出動したが、インターネット上では先週、マンシャ、ガヴィオンエス双方から25日の抗争決行をほのめかすやりとりが行われていた。
 文面の一部には、11年8月27日夜の抗争でガヴィオンエスのドウグラス・シウヴァさんがチエテ川に投げ込まれ、29日に遺体で見つかったことの記述があり、それに対する報復が伺われた。また、アンドレさんの兄のルーカスさんは、同年8月28日のサンパウロ州プレジデンテ・プルデンテでのパルメイラス対コリンチャンス戦前に銃撃を受けた。ルーカスさんは11年11月にマンシャの副会長になり、若い団員のリーダー的存在だ。
 軍警のアルヴァロ・バチスタ・カミーロ大佐は「ツィッターに書かれた内容は時間も場所もバラバラだった」とし、予測が難しかったことを伺わせたが、検察局の担当者は「もし文面が確認されたら、両応援団の入場禁止どころか解散も提言したい」と語っている。
 また、27日午前、警察は抗争に参加したと思われるマンシャ、ガヴィオンエスの構成員を逮捕し、コンピューターなどを押収した。