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米国への入国の列緩和へ=一部旅行者に機械手続き

ニッケイ新聞 2012年3月28日付け

 米国がブラジルからの旅行者の列を短縮させる目的で、一部の人の入国手続きを簡易化させることを明らかにした。27日付伯字紙が報じている。
 これは「グローバル・エントリー」という入国手続き法で、5月にブラジルと調印する運びだ。施行されれば、伯米両政府から承認された旅行者は、自動チェックイン機にグローバル・エントリーの登録番号を打ち込んだ上、パスポートを機械に読み込ませるだけで入国が可能となる。手続きには3分とかからない。
 グローバル・エントリーの申請には商用ビザを持っていることが条件とされ、公式サイトで必要事項に記入したあと、100米ドルを支払い、ブラジル内もしくは米国の滞在先の空港で面接を行う。ブラジルと米国双方に犯罪歴がないことが証明されれば正式発行となり、有効期限は5年間。
 グローバル・エントリーの施行は5月から7月のあいだと予想され、当初はマスコミや旅行代理店、航空会社など、米国への旅行が頻繁な人を対象にする。今年中に申請が下りるのは150人程で、来年以降は年間1500人程度に申請を許可したいとしている。
 また、グローバル・エントリー用の自動チェックイン機はニューヨークのJFK空港やマイアミ、ロサンゼルス、ワシントンなど全米主要20空港に設置され、オランダとメキシコが同様の米国への入国手続きを既に行っている。これにより米国は、ブラジル人の入国審査の列が70%まで減ると期待している。
 米国政府は、14年のワールドカップや16年のリオ五輪に向け、ブラジルが米国からの旅行者が入国しやすくなるよう、ブラジルにもグローバル・エントリーと同種の入国審査採用をと願っている。