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マルビナス戦争30年=ブラジルの真相が明らかに=ソ連の援助恐れていた=亜国に濃縮ウラン送る?

ニッケイ新聞 2012年4月4日付け

 マルビナス戦争(英語はフォークランド紛争)勃発から2日で30年経ったが、当時ブラジルは、アルゼンチンが国際的に孤立した場合、ソビエト連邦に援助を求めるのではないかと恐れていたことが明らかとなった。1、3日付エスタード紙が報じている。
 国家公文書館に保管されている機密文書には、1982年4〜5月当時、アルゼンチンが、米国の援助を受けた英国に対抗してソ連に援助を求めることを恐れるブラジル軍部の様子が記されている。
 海軍情報部が82年4月19日に出した文書350号には、ブラジル上層部がソ連がアルゼンチンの核開発のために濃縮ウラン100キロを送るとの約束をブエノスアイレスの会議で調印したことを知ったとの記述がある。さらに同文書には、ソ連が当時影響下においていたキューバやアンゴラ、リビアに、国際的な注目を浴びない形で秘密裏に兵器をアルゼンチンに送るよう呼びかけていたとも記され、キューバ大使を乗せたブエノスアイレス行きの飛行機がブラジル上空で目撃されたこと、ソ連がリビアのカダフィ大佐にアルゼンチンに飛行機やミサイルを送るよう頼んでいたことなどが書かれている。
 情報部は隣国の動向を日々観察し、50以上の文書を残しているが、4月12日の文書にはアルゼンチンが国際的な孤立を恐れ、ソ連やキューバなどの共産圏に接近するのではないかとの懸念が書かれ、16日の文書には当時のガルティエリ・アルゼンチン大統領がソ連の援助を受けるつもりでいると宣言したと書かれていた。
 また、国家安全保障委員会に第一級国家機密として残っている文書によると、当時のフィゲイレドブラジル大統領は5月に米国に渡りレーガン米大統領と会談を行っている。レーガン大統領に会う2日前の5月11日、ヘイグ米大統領補佐官とブレア・ハウスで会った際には、英国軍がアルゼンチン本土に侵入を試みればラ米民の欧州国家に対する強い反感が生まれるとし、「その場合はアルゼンチンに武力協力をせざるを得なくなるだろう」との懸念をもらしたことも明らかとなった。
 紛争から30年を経た2日、英ア両国の首脳はそれぞれに声明を発表した。キャメロン英国首相は「フォークランド諸島の運命を決めるのは島民でその権利を守り抜く。島民は現状維持を望んでいる」と語ったが、クリスチーナ大統領は「マルビナス諸島(フォークランド諸島)への侵入は国民の意図ではなかった」としながらも島の返還を強く求めており、「武力解決でない方法で取り戻したい」と語っている。

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