ニッケイ新聞 2012年4月5日付け
1月25日にリオ市セントロで起きた、死者17人、行方不明者5人の出たビル崩壊は、壁や支柱を取り除く工事が原因の可能性が強まった。
3日付グローボサイトなどによると、崩壊したビル3棟の内、最初に崩れたリベルダーデビル9階で改修工事に携わっていた作業員が、最低1本の支柱が切り取られ、書類のある部屋の壁とトイレ脇の壁以外の壁を全て取り払ったと証言。9階はトイレのドアの脇の幅20センチの支柱と僅かな壁で支えられていた状態だったという。
9階の改修工事の責任者はテクノロジア・オルガニザシオナル(TO)で、3、4、6、10、14階も同社が占有。セルジオ・アウヴェス社長は、9階には支柱などなかったと言うが、別の作業員らも壁を取り払ったと証言している。
事故当時、路上にいた人達の証言によると、9階のエアコンが落下した後に9階の壁が崩れ始めており、その後はビル上部が傾いて他の建物の上に崩れ落ちたという。
担当の連警警部はさらに捜査して疑問点を解明する意向だが、改修工事を担当した作業員達も支柱や壁を取り払えば何が起きるかを知っていたはずで、責任を問われる可能性が強いようだ。