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13人の大臣に副収入=ワーストはアモリン国防相

ニッケイ新聞 2012年4月10日付け

 ジウマ政権閣僚の3分の1は、大臣給の上限以上の月収を得ていることが判明した。8日付エスタード紙が報じている。
 エスタード紙の調査によると、38人の閣僚中13人が、大臣給の上限である2万6723・15レアル以上の給料を手にしている。これらの大臣は、民間企業や公社の審議会メンバーとして報酬を得ているからだ。
 報酬の最も多い大臣はセルソ・アモリン国防相で、イタイプ・ダムの運営委員としての1万9千400レアルが加わり、計4万6千100レアルを受け取っている。国防相任職中は外務省の退職年金がもらえなくなるという規定がなければまだ高くなっていたはずだ。
 2位はギド・マンテガ経済相とミリアム・ベウキオル企画相の2人で、共にペトロブラスと同社関連会社のBR委員としての報酬を加え、計4万1500レアル。4位はルイス・イナシオ・アダムス連邦弁護士で、2企業の委員報酬込みで計3万8千700レアル。ジウマ大統領の右腕として知られるフェルナンド・ピメンテル商工開発相が経済開発銀行(BNDES)経営審議会会長としての報酬などで計3万8千100レアルで、それに続いている。
 こうした流れを食い止めるため、連邦政府は大臣の副収入を禁じながらも名目上のものとなっていた憲法37条を機能させるプロジェクトの立ち上げを決めた。大臣の副収入はかねてから問題視されており、2011年2月にグレイシー・ホフマン上院議員(現官房長官)が行政、立法、司法に携わる人の高額給料を止める法案を出したが、不備があったりして通過せずに終わっていた。
 また、汚職疑惑で辞任に追い込まれたカルロス・ルピ前労働相(民主労働党:PDT)は大臣職を退いたあともBNDES役員として約6千レアルの月給を得ている。