ニッケイ新聞 2012年4月11日付け
9日に行われたサントスFC100周年記念イベントの席でペレが出席し、メッシやサントスのスタジアムの警備のことなどの本音を吐き話題となった。10日付伯字紙が報じている。
14日に創立100周年を迎えるサントスFCが記念行事のひとつとしてチーム100年の歴史をまとめた本「サッカー芸術の100年」の発表式は、9日にサントス市内のヴィラ・ベルミロにあるサロン・デ・マルモレで行われ、ペレ自らが開会を宣言し、自らが入団する頃の話やサントスへの感謝を語った。
だが、会場が俄然沸いたのは話がメッシに及んだ時だった。ペレは「私がまだ現役だった頃、アルゼンチンでは〃ディステファーノの方がペレより上だ〃と言っていた。今彼らは〃メッシの方がペレより上だ〃と言っている。メッシと比べるべきは私じゃなくてネイマールだろ。もっとも経験はメッシの方があるが、足捌きではネイマールの方が上だけどね」と言って周囲を喜ばせた。
またペレは、サッカー試合会場での暴力に触れ「私がスポーツ大臣を務めていた頃(1995〜2001年)は観客席に鎖まで張って対策を行っていたんだ。それが今はなくなってしまった」と改めて対策の必要性を訴えた。また、14年のW杯に関して「ジウマ大統領はルーラ前大統領からの任務を引き継ぎ、懸命にやっている。これまでで最高のW杯になるよ」と答えつつも、現在のセレソンに対しては「チームにまだ芯がない。私が1970年の大会で優勝したときはサントスがチームの土台となったが、それにあたるものが今のセレソンに欲しい」と苦言を呈した。
サントス100周年記念の式典は10日は場所を大統領府に変えて引き続き行われ、ネイマールやガンソといった現在のサントスのスター選手たちが登場したが、ペレは欠席した。