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バイクの事故の増加続く=車や自転車などは減る中
ニッケイ新聞 2012年4月11日付け
06〜11年に交通事故によるケガでサンパウロ市のクリニカ病院に運び込まれた患者を見ると、車や自転車で走行中の事故は減り、バイクの事故のみが増加と10日付フォーリャ紙が報じた。
車の数が700万台を超したサンパウロ市で、車での事故の患者減少は喜ばしいが、バイクでの通勤や通学が増えた事などを反映した事故の増加は気がかりな現象だ。
同病院によると、06年のバイクによる事故の患者は536人で、08年に一時減少した以外常に右肩上がり。11年の患者は06年比14%増の612人だった。
一方、車で走行中の事故の患者は06年が471人で、09年に微増した以外は常に減り、11年の患者は306人。歩行中の事故の患者は423人から237人に減り、自転車走行中の事故の患者は128人から58人に減っている。
車で走行中の事故の患者が減っているのは、飲酒運転防止法が厳しくなり検問も頻繁になった事や、市内の幹線道路の制限速度を引き下げる対策が採られている、渋滞した道路ではスピードが出しづらいなどが理由と思われるが、渋滞中も車の間を縫うように走る事も多いバイクは、体を守る方法がなく、重大な事故で死亡する例が他の手段での移動より多い。
クリニカ病院では治療後の患者の生存率の統計はとってないというが、患者数の推移は、事故全般の傾向を表すはずと見ている。