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国民の半数は太り気味=食の乱れに教育歴も関連=喫煙者初めて15%割る

ニッケイ新聞 2012年4月12日付け

 ブラジル成人の約半分にあたる48・5%が適正体重を超えている事が明らかとなった。11日付伯字紙が報じている。
 保健省が2011年に行った調査によると、体重を身長の二乗で割った指数(IMC)が25を超えた人の割合は48・5%で、42・7%だった2006年から毎年ほぼ1%ポイントずつ増えている。また、IMCが30以上の肥満の人は15・8%で、こちらも11・4%だった06年から約1%ポイント平均で上昇している。
 適正体重を超えたのは男性に顕著で、2年続けて52%台を記録し、35〜44歳では63%を記録している。
 また、食生活のデータを見ると、1日に5種類以上の果物や野菜を摂取している人は20・2%に過ぎず、脂肪分の多い肉を食べる人は34・6%、低脂肪でない牛乳を飲む人は56・9%、清涼飲料水を週に5回以上飲む人は29・8%となっている。非伝染性の病気の抑制に効くといわれるフェイジョン豆の摂取は71・9%から69・1%に下がった。
 こうした結果を受け、保健省の健康監視局のジャルバス・バルボーザ局長は「成人の間で増加傾向にある肥満化は憂慮すべきもので、抑制が難しい」と語り、政府の短期間の目標として、成人の病気の増加のペースを抑え、肥満化傾向をぶり返さないようにしたいとしている。
 また、アレッシャンドレ・パジーリャ保健相は「今こそ変革の時期だ」と語り、食品業界への塩分抑制の呼びかけや、運動や健康プログラムの公の場での促進、学校で健康管理につながる授業を行うなどの体策が効果を上げるとみている。
 保健相によると、学校で健康に関する教育を十分に受けていない人に不健康な食生活が目立つというデータも出ており、「予防医学的な政策に賛同する人たちも多いから、具体的な指導の場を増やしていかなければならない」という。
 米州内の国別で見た肥満者の割合は、米国が27・6%、チリが25・1%、アルゼンチンが20・5%で、15%台のブラジルはまだ低いが、増加傾向が続けば、成人病などの危険度も高くなる。
 一方、11年の喫煙者の割合は前年より0・3%ポイント減少して14・8%となり、06年の調査開始以来はじめて15%を割った。パジーリャ保健相はこの傾向を推し進めるべく、公の場での喫煙場を取り締まりたいとしている。また、乳がんの有無を調べるマンモグラフを受けた女性は73・3%と上昇傾向にあり、就学年数が12年以上の女性だと87・9%になるという。