空港で調査=〃サンパウロ市は汚くて危険〃=外国人旅行客の本音は
ニッケイ新聞 2012年4月14日付け
サンパウロ市への外国人観光客の4人に1人はサンパウロ市を汚くて危険な街と考えていると、13日付フォーリャ紙が報じている。
2011年11月にクンビッカ空港で5099人の外国人旅行客にサンパウロ市の印象を尋ねたところ、サンパウロ市は「きれいか?」「安全か?」の質問に「きれい」「安全」と答えた人は共に全体の40%で、「標準」と答えた人も共に35%だった。つまり、25%は、サンパウロ市を汚く危険な街だと判断したことになる。
この結果に対し、市と共同経営の観光事業会社SPトゥリスのルイス・サレス社長は「調査が行われたのは昨年で、1月にはじまった市の清掃プログラムの前の話だ。そのアンケートを今行えば、結果はもっと良いはずだ」と語っている。
また、外国人観光客がサンパウロ市で費やす金額は1日平均301・98レアルで、ブラジル人が国外旅行で使う1日平均330・45レアルを下回っている。これについてサレス社長は、サンパウロ市は物価が高いというイメージが観光客を遠ざけているのでは、と分析している。
滞在中に行く観光地の1位は22・28%のパウリスタ大通りで、以下、イビラプエラ公園、3月25日大通り、サンパウロ美術館(MASP)、市営市場、ヴィラ・マダレナと続いており、「食べ歩き」と「買い物」がサンパウロ市でやることの1、2位を占めたアンケート結果と一致する。
また、「14年のワールドカップには戻ってこない」人が30%、「サンパウロは混沌としている」と答えた人が12%もいた。犯罪の多さも理由の一つと考えられるが、3月25日付エスタード紙によると、サンパウロ市の観光客目当ての犯罪で暴力絡みのものは7・6%で、ほとんどは窃盗犯。催しものの多いアニェンビやモルンビで不注意になった際に起こることが多いという。