ニッケイ新聞 2012年4月17日付け
〃鳥居都市〃モジ——。ドゥトラ街道の市入口にある幅広の特大鳥居を先頭に、百周年公園にはもちろん、秋祭り会場の体育館横の慰霊碑前には08年に、総合運動場入口には昨年6万レアルかけて常設鳥居が開設された。農産展会場の入口にも仮設の鳥居がどっかり。本多ミキオ副理事長は「鳥居は日系団体のシンボル」と胸をはる。秋祭りが一般市民と共に楽しむ存在になるに従い、鳥居が「日系人のシンボル」として確実に浸透している。
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「第37回ふるさと巡り」に参加した及川君雄さんによると、戦前に移住し、イタケーラでシッチオを経営していた故吉岡省氏は桃作りを成功させた人物として知られるが、最初同地は砂地で機械もなく「販売も大変だったらしい」と及川さん。「厳しい人だと言われていたが良い人だった。息子のように思ってくれていたような感じもした」と思い出す。ちなみに日本青年協会は今も存続しており、近代的農業経営を志向する青年の育成や青年の国際交流などを行う歴史ある団体だ。
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14日に創立100周年セレモニーを開催したサントスFC。15日の試合の観戦前、スタジアム最寄りのバールで酔漢に話しかけられた。かつてサントスでプレーしたカズこと横浜FCの三浦知良選手について尋ねてみたが「知らない」。日本ではブラジルでの経歴が有名なだけに、気になって5人に聞いてみたが反応は薄かった。それもそのはず、帰国して20数年、忘れ去られるのも無理はない。欧州同様、華々しく活躍する日本人選手をブラジルでも見たいもの。