ホーム | 日系社会ニュース | モジ秋祭り=展示責任者の枝木さん=「10年で大きく変わった」

モジ秋祭り=展示責任者の枝木さん=「10年で大きく変わった」

ニッケイ新聞 2012年4月18日付け

 モジ文協(中山喜代治理事長)が主催した第27回秋祭り(13〜15日)農産展会場の飾りつけテーマは「お帰りなさい」。装飾責任者の枝木祐二さん(64、二世)は「1カ月前から準備した」とし、金融危機以降、たくさん帰ってきた帰伯者に向けたメッセージとして、まるで日系農家に入ったかのような壁の装飾で雰囲気を盛り上げた。
 最も目立つ舞台上にはレタスを並べてお茶畑に見せた上を龍が舞っている様子を飾りつけた。
 今までで一番の自信作は百年祭の前年に早々と作った笠戸丸展示だという。青々としたレタスを並べて海原に見立て、そこに移民船を浮かべた自信作だった。「ここ10年で秋祭りは大きく変わった。これだけ手間と金をかけた展示はここだけ」と胸をはった。
 今年7月に創立50周年を祝うグアタパラ移住地からも、真名子(まなご)和博さんらが見に来た。「ここに入った瞬間にすごいと思った。モジの農産展は有名だから、ぜひグアタパラでも同様のものをやりたいと思って参考にしようと見に来た」と語った。
 一方、元副理事長の根岸健三さん(二世)は、「以前は自分達で店を作って飾りつけしたが、今は業者や専門家にやらせている。その分、昔は横のつながりが強く楽しかったが、今はどこかお客さんみたいな気分でここに来ている地元の人も多い」との意見を持っており、一抹の寂しさも感じているようだ。