ニッケイ新聞 2012年4月24日付け
今年の新型インフルエンザH1N1(グリッペA)による死者はすでに4人に上っており、来月からは全国で予防接種が始まると23日付G1サイトが報じている。
今年に入って確認された重症の感染者は19人で、いずれもウイルスが拡散しやすい雨期に感染したものとみられる。寒さが厳しくなる季節を前に、注意が呼びかけられている。
4人の死者のうち一人が確認された、セアラー州の海岸沿いに位置するベベリーベ市では18人の感染者が出ている。同市では、最初の感染者が確認されてから、症状がある人すべてを検査し、感染の有無を診断。
同市では、感染状況を把握し、コントロールしやすくするため、判定結果が出る前に新型インフルに対する特効薬が受診者に処方されている。
医師によれば、新型インフルの患者の大半は症状が軽いものの、持病がある人の場合はそれとの合併で重症化し、死に至ることもあるという。
来月から始まる予防接種は60歳以上の高齢者、2カ月〜2歳未満の乳幼児、妊婦、感染者とみられる患者と接触する医療従事者、インディオの人々が対象となる。
専門医によれば、すでに風邪の症状が出始めている人が接種を受けた場合、それが原因で症状が重くなったように感じられることはあるものの、予防接種そのものに副作用はないという。
予防接種は全国の保健所で受けられるほか、キャンペーン中は各自治体の役所によって特別のポストが設けられる予定だ。