ニッケイ新聞 2012年4月28日付け
連邦警察による〃モンテ・カルロ作戦〃などで逮捕されたカルリーニョス・カショエイラ容疑者との通話内容から、汚職への関与が判明したデルタ・コンストルソンエスが、また一つ大口事業からおりる事になった。
27日付エスタード紙によると、リオのエドゥアルド・パエス市長が脱退を明らかにしたのは、14年のW杯と16年のリオ五輪に向けた高速バス専用道路〃トランスカリオカ〃の建設。トン・ジョビン、ガレオンの2国際空港とバーラ・ダ・チジュッカまでの39キロを45駅で結ぶ道路は総工費15億レアルをかけて建設中で、デルタ社が担当していた26キロ分はアンドラーデ・グチエレスが代行、事業日程の変更はないという。
デルタ社は既に、14年W杯の決勝会場であるマラカナンの改修工事をおりており、リオ周辺部の自動車道建設も、リオ州政府との契約破棄が見込まれている。
また、ペトロブラス参加のペトロ・キミカの施設建設事業からも抜ける事がほぼ確定している。
カショエイラ容疑者との関係が判明した後、デルタ社からは、中西伯担当理事など複数の逮捕者が出ており、社長らも辞任。リオ市との契約だけで過去10年間に4億5千万レアルを受け取ってきたデルタ社は、銀行融資さえ受けられない状況に追い込まれている。