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ポ語版100年史=『Sob o Singo do sol Levante』=出版記念会に150人=著者本山氏「安心した」

ニッケイ新聞 2012年4月28日付け

 ブラジル日本移民百周年記念協会と日伯文化社会統合協会のポ語版編纂委員会刊行の『Sob o Singo do sol Levante(日出の象徴の下で)』(1千部刊行)の出版記念会が23日夜、ブラジル日本移民史料館9階(Rua Sao Joaquim, 381)であり約150人が祝った。グローボ局などブラジルメディアも取材に訪れた。
 サンパウロ総合大学(USP)で科学史を教える本山省三教授が2年がかりで書き上げた力作で、100年史の前半部部となる『戦前編』。
 太田レオ氏の司会で記念会はスタート。上原幸啓・百周年協会理事長などの挨拶があり、編纂委員らに拍手が送られた。
 本山氏は本紙の取材に対し「たくさんの人が来てくれて幸せでいっぱい。15年前、移民史料館の館長をしていた時、友人に催促されたことが書こうと思ったきっかけ。本格的に書き始めたのは2年前だが、書き終えて安心した」とほっとした表情を見せた。
 続編となる『戦中・戦後編』は、エスタード紙の論説委員、オクバロ・ジョルジ氏と共著で来年出版予定。専門である科学技術史の知識を生かし、日系移民がブラジルの科学技術の発展にどのように貢献してきたのか、という独自の視点で移民史を綴る。
 会場では、著書の販売が行われ、150冊近くが販売された。「2冊購入した購入した」という枝松宗昭さん(78、北海道)は「娘の分まで一緒に買った。これを読んで、改めて移民の歴史を勉強しなおそうと思う」と笑顔で語った。