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三重・俳句のくにづくり=ブラジル15人が入賞・佳作=パラー勢が大奮闘!

ニッケイ新聞 2012年5月1日付け

 松尾芭蕉の故郷である三重県が「俳句のくにづくり」事業の一環として昨年実施した『第17回全国作品募集〜土の一句』の結果が発表された。
 応募総数8万94句の内、海外からの応募は727句。当地からは15人が入賞・佳作を果たした。結果は次の通り(パ=パラー、聖=サンパウロ)。
【海外入賞】
◎テーマの部
 井戸掘りの土の色なる裸かな(東比呂、アマゾナス)
◎自由部門
 青山と決めてアマゾン銀河澄む(竹下澄子、パ)
【佳作】
◎テーマの部
 豊の秋かつて痩せ地と云はれし野(伊津野朝民、聖)
 作りおく客土一盛り春隣(串間いつえ、聖)
 土に生き土に生かされ種を蒔く(工藤末敏、パ)
 アマゾンの土に母国の種を蒔く(佐藤あさ乃、パ)
 ブラジルの土に母国の桜咲く(坂口清子、聖)
 草の花土に静かな息づかい(上山泰子、パ)
 大陸の旱の匂ふ土煙(畠山てるえ、聖)
◎自由部門
 信号も国境もなし夏つばめ(今野千枝子、パ)
 耕やすや父の気配のする大地(佐藤けい子、ペルナンブコ)
 アマゾンの旅に春愁流しけり(小橋矢介夫、聖)
 春眠の掌より落ちたるハイネの詩(清水照子、聖)
 一日の疲れを癒す髪洗ふ(大楯エツヨ、パ)
 郷愁となる日ならぬ日夕焼けて(渡部悦子、パ)