ニッケイ新聞 2012年5月4日付け
2日に刊行された『汚れた戦争の記憶』と題する本に、1970〜80年代にリオ州のサトウキビ精製所でゲリラの遺体を焼却したとの元市警の証言が収録されていると3日付伯字紙が報じた。
ジャーナリスト達の質問に答えた元市警は、サンパウロ州とリオ州で拷問を受けて死亡した政治犯10人の遺体を、1967〜71年にリオ州副知事だったエリ・リベイロ・ゴメス氏一族所有の精製所に運んで焼却したと証言。
元市警は1976年にサンパウロ市のラッパで起きた大量殺人などには自分も参加したが、精製所での遺体焼却は既に死んだ後の処理を命じられただけだったという。
焼却されたゲリラの名前も書かれており、やっと消息をつかめた遺族は安堵の思いだろうが、ゴメス氏の娘は、ありえない話でぬれ衣だと反論している。福音派の牧師になり、真実を話そうと決心したという元市警は、真相究明委員会でも証言するつもりだという。