ニッケイ新聞 2012年5月5日付け
現在のブラジルでは4人に3人が現在の自分の仕事に満足していることがわかった。1日付フォーリャ紙が報じている。
ダッタフォーリャが4月18〜19日に1574人に聞いたところ、現在の仕事に「すごく満足」が16%、「満足」が61%で、計77%が満足しているとの結果が出た。同調査は2001年11月にも行われており、「すごく満足」は同じく16%だが、「満足」は45%だった。
また、「現在の給与に満足している」と答えた人は2001年の43%から48%に上昇。「失業する恐れは抱いていない」と答えた人は63%から73%に上昇した。
「現在の職場の同僚に満足している」と答えた人は89%から93%、「上司に満足している」と答えた人は83%から88%に上昇している。
今回の結果には、カルドーゾ政権からルーラ政権に移行してからの失業率や平均給与の改善が端的に表れた。01年の失業率は、アルゼンチンの財政破綻や米国でのテロも重なったという時代背景もあり、11・5%だったが、現在は6%まで下がり、平均給与も01年当時からのインフレ率を差し引いても60%以上増の月1705レアルまで上昇している。
だが、その一方で給与による格差も反映しており、回答者の48%にあたる家族収入が2最低賃金の1244レアル以下の人の仕事への満足度が73%に止まっているのに対し、10最低賃金(6220レアル)以上の家族収入のある人の仕事への満足度は90%以上を超えている。
また「自分で会社を起したい」と答えた人は01年の70%から60%へダウンしたことも、安定した現状への満足感をうかがわせている。