ニッケイ新聞 2012年5月5日付け
アマゾナス州のソリモンエス川とネグロ川が増水し、2日現在、62市町村のうち、38市が非常事態宣言を出していると3日付フォーリャ紙などが報じている。
ソリモンエス川の流域にあるアンマン市(マナウス市から165キロ)はその一例で、町の75%が水に浸かっているという。同市では住民らを市が借りた船に避難させている他、病人やけが人も二階建てフェリーで対応。他の船はゴミ捨て場代わりになっている。
2日現在のソリモンエス川の水位は、13・63メートルで、危険水位を53センチ超過。専門家は、川の水位が下がるのはこれから60日先の事と予想している。
4月27日に非常事態を宣言したマナウス市はネグロ川の増水による被害の顕著な例で、3050軒の家屋が浸水。マナウス市内でのネグロ川の水位は29・30メートルに達し、2009年に記録した29・77メートルに迫る勢いだ。
マナウス市防災局は2649の木の橋をかけて対応をはかっているが、3日付G1サイトは、11の地区が冠水しており、浸水などの被害同市西部のグロリア地区では、車が使えなくなったため、街中の交通手段は小舟にとって代わられたと報道。家の前に係留されている舟の映像も掲載されている。
アマゾナス州内では、ソリモンエス川の他、ジュルアー、プルス、マデイラ、ネグロの各河川が増水しており、被害を受けている人々は32万1200人に上る。