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カラジャス=殺戮事件指揮の軍警逮捕=16年前に19人が死亡

ニッケイ新聞 2012年5月9日付け

 パラー州のエルドラード・ドス・カラジャスで1996年4月17日に起きた、農道封鎖の農民19人殺害事件で軍警を指揮していた大佐と少佐が再逮捕されたと8日付ブラジルメディアが報じた。
 この事件は、約1500人の農民が、農地改革のために地域の農園の接収などを求めて、州道150号線を封鎖したことに端を発し、なんとしてでも農道を開放せよとの命令を受けた軍警と農民との間で抗争が起きた。
 この時出動したマラバの軍警とパラウペバスの警官らは、農民らを包囲し、至近距離から発砲。農民19人が死亡、69人が負傷という血なまぐさい事件は、12年経た今も、土地なし農民運動(MST)のメンバーらが「赤い4月(アブリル・ヴェルメーリョ)」と呼ばれる抗議デモや官公庁侵入などを行うきっかけとなった。
 この時の軍警指揮者はマリオ・コラレス・パントジョ大佐とジョゼ・マリア・オリヴェイラ少佐で、1999年に始まった裁判では228年と158年4カ月の刑が言い渡されたが、上官である州知事や保安局長、他の警官142人は罪に問われなかった。
 大佐と少佐は上告していたが、高等裁が上告を棄却したため罪が確定。大佐は7日、少佐は8日に出頭して逮捕された。

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