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9号線再停止で大混乱=CPTMの近代化進まず

ニッケイ新聞 2012年5月16日付け

 サンパウロ市を走るパウリスタ都電公社(CPTM)の9号線が、15日朝も始発直後から故障のために停止し、通勤客らが大混乱となったと同日付G1サイトが報じた。
 頻繁に故障が起き、3月29日にはフランシスコ・モラート駅での破壊行為なども起きた9号線は、業を煮やしたサンパウロ州知事の指示もあって、5月末までは日曜日ごとに電車の運行を停止し、保守と近代化のための作業を行っているが、15日の故障と混乱は、近代化作業が上手くいっているのかとの不安を呼び起こす出来事だ。
 15日は始発直後に問題がおき、当初は、ベリニ駅とアウトドロモ駅間だけが運行していた。6時頃は、南部のサントアマロとソコーロ間は1本の線路を交互に使う状態になっていたが、それでも、運行間隔が伸びた上、乗れない人が駅に溢れ、大混乱が生じたという。
 6時半の時点でも運行が正常化する時間の見通しがたたず、7時頃サントアマロ駅に着いた学生のジュリオ・ガブリエルさんは、駅構内に入る事さえできず、あきらめて家に帰った。遅れて到着した車両には人が押しかけたために扉が閉まらず、駅員が後から押し込んだが、そのために電車が更に遅れるという悪循環も生じていたという。

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