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ブラジルの景気なかなか加速せず=経済活動は3カ月減速=4半期の成長は0・15%=年では2・5%の予想も

ニッケイ新聞 2012年5月22日付け

 中央銀行が18日、3月の経済活動は2月比0・35%減となり、3カ月連続で前月比マイナスを記録、第1四半期も11年第4四半期の0・15%増に止まったと発表したと19日付伯字紙が報じた。

 18日に発表されたのは、工業、サービス、農業、消費、投資の5項目から算定する経済活動指数(IBC—Br)で、国内総生産(GDP)の伸びを予測する上で重要視される指数だ。
 3月の指数を引き下げたのは0・5%減の工業で、特に、排ガス規定変更で生産が落ちたトラック業界の不振が響いた。自動車産業は在庫増で生産調整を必要とする状態で、減速状態の建築業と共に政府の懸念材料だ。
 第1四半期の経済活動指数は1月以降、0・28%、0・38%、0・35%と3カ月連続のマイナス成長で、第1四半期は前期比0・15%の成長。四半期の成長は最低でも0・2%との市場の予想を裏切った。
 第1四半期の経済活動が前期比マイナスとならなかったのは、11年10月の経済活動が0・56%のマイナスで、第4四半期も0・20%の成長に止まったからで、10月が11、12月並みの0・5〜1%成長していれば、完全にマイナス成長となるはずだった。
 GDPそのものの成長は中銀の経済活動指数より若干良いと見られているが、それでも、政府が目標とする年4・5%の成長は達成困難との見方が一段と強まり、市場関係者も、今年のGDPの伸びを2・5〜2・7%程度に下方修正した。
 これらの動きは、中銀の経済基本金利が今月29、30日の会合で8・5%に引き下げられた後もまだ下がるとの見方にもつながり、12月末の金利は年6%と言う声さえ出てきたという。
 21日付フォーリャ紙によれば、経済活動の減速は、第1四半期の経済活性化計画(PAC)への投資額が昨年比24%減、全体の投資額も5・5%減といった数字にも表れている。
 また、21日付エスタード紙によれば、中国経済も予想以上に減速中で、コモディティ価格が下落。工業製品輸出が落ち、コモディティ輸出への依存度が高まったブラジルにとり、農産物にはまだゆとりがあるが、鉱物輸出の伸びは困難との予想は厳しいものがある。
 度重なる経済基本金利の引下げや減税処置も景気浮上には不充分だった事が判明し、昨年の2・7%を上回る経済成長が叶うか否かの瀬戸際との報道は、選挙年の政府には耳の痛い内容だろう。

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