ニッケイ新聞 2012年5月24日付け
サンパウロ連邦大学(UNIFESP)では22日、6キャンパス中5キャンパスの教員が、全国規模で行われている連邦大学でのストに参加することを決めた。23日付フォーリャ紙が報じている。
ストに参加するキャンパスはサントス海岸部、ジアデマ、オザスコ、サンジョゼ・ドス・カンポス、サンパウロの五つで、大サンパウロ市圏のグアルーリョス・キャンパスのみが不参加となる。
22日には、リオ連邦大学(UFRJ)と大リオ圏にあるフルミンセンセ連邦大学(UFF)もストを開始している。
全国教授組合(ANDES)によると、全国59の連邦大学中43校が17日から全国規模ではじまった教員ストに参加しているという。
教員たちが求めているのは、1980年代から見直されていない教員の生涯プランの見直しと、図書館や研究室の設置、教員や学生用の住居の確保など、大学内の設備の改善だ。ANDESによると、現在、大学の教員が一番上の役職につくまでに17の段階が存在するが、教員側はこれを13段階にまで減らすことを求めているという。
ジウマ大統領は先週、連邦大学の教員の給料を4%上げると発表したが、教員の代表たちは、この数字は「政府との緊急の合意の結果に過ぎない」とし、最大の焦点は職制改革であることを強調。「私たちはこれまでも連邦政府と何度も話し合いを行ってきたが何も変わらなかった」と全国ストのリーダーであるアルイシオ・フィナッシ氏は語っている。
ANDESは今週中に教育省、来週には企画省とこの件について話し合い、来年度の連邦大学関係の予算申請期限である8月末までに、職制などを含めた合意を見たいとしている。