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1410万世帯=家計の3割を借金占める=消費活性化対策に黄信号=国民の浪費にも問題か?

ニッケイ新聞 2012年5月29日付け

 現在、ブラジルでは、借金の返済に家計の30%を充てている家庭が1410万世帯もあることがわかった。27日付エスタード紙が報じている。
 これは経営コンサルタント会社のMBアソシアードスが、地理統計院(IBGE)の家計調査(POF)の結果から明らかにしたもので、ローン返済を含む借金返済額が家計に占める割合は平均26・3%で、その額が家計の30%を超える負債過多家庭は23%となっている。
 返済額が家計の30%を超える家庭を所得別で見ると、Aクラス24・4%(50万世帯)、Bクラス28・2%(120万世帯)、Cクラス24・3%(580万世帯)、DEクラス21・4%(660万世帯)で、合計1410万世帯となるが、その中でCクラス以下は1240万世帯を占めている。
 また、Cクラスの借金では自動車とそれに関する費用が27・6%と最も大きく、DEクラスにおいては電化製品や家具取得の21・6%が最多で、自動車関連の13・4%がそれに続く。
 自動車購入に伴う4月の債務不履行が5・9%の新記録、全体の債務不履行も3月より0・1%上昇し5・8%となったことは26日付本紙でも既報の通り。MBアソシアードスのジョゼ・ロベルト・メンドンサ・デ・バロス氏は、政府が22日に打ち出した、自動車の消費活性化のための工業製品税(IPI)カットなどをはじめとした新しい経済対策も、「クレジット市場で多くの家族が消費の限界を迎えている中、この政策は限られた効果しか持たないだろう」と予測している。
 また、債務不履行の増加や国民の借金増大が6%という低い失業率の中で起きているのもブラジルの経済状況の特徴で、コンサルタント会社LCAのヴェメルソン・フランサ氏は、これは08年の経済危機に際して政府が減免税を行った結果、自動車や家具、電化製品を購入した人が多かったからだと指摘している。
 また、サンパウロ商業協会(ACSP)の融資保証を行うボア・ヴィスタ・セルビッソスが、3月に債務不履行者1100人に聞いたところ、債務不履行の原因の1位は38・3%の「失業」だが、2位は、15%から24・6%に増えた「浪費」。収入が最低賃金の10倍以上の富裕層は、債務不履行の37・3%が浪費によるものだ。
 また、債務不履行が増える一方で、クレジットの支払い回数などを増やすなどの支払いの見直しも活発化している。今年の5月1〜15日に行われた支払い見直しは昨年の同時期に比べて5・5%上昇と、同じ時期の債務不履行の上昇値である3・6%を2%ポイント上回っている。

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