ニッケイ新聞 2012年5月29日付け
バイア州フェイラ・デ・サンタナの婦人病院で27日、陣痛が始まって駆けつけた妊婦が、入院手続きを待つ間に出産という事態が発生した。新生児はすぐに必要な処置をしてもらえたが、妊婦の方はその後もしばらく廊下に置いたストレッチャーで寝かされていたという。同地区では、医師や看護婦、麻酔医、小児科医が全て揃っている病院はここだけで、診察室や分娩室も入院用の部屋として使わなければならない状況で、検査の場さえないとか。妊婦に同行した姑は、看護婦や医師が通る度に頼んだが、孫が生まれるまで誰も何もしてくれなかったと嘆く。ブラジルの病床不足は国際機関も指摘していたが、改善の道は厳しい。
◎
リオ市防災局が28日朝、セントロのパッセイオ通りのビルで揺れを体感との通報を受信。10時半までに倒壊やけが人の情報はないが、地震か事件か、倒壊の前兆か。
◎
大詰めのリベルタドーレス杯に、開幕して間もないブラジル選手権と、国内のチームに話題が行きがちだったサッカーだが、26日にはセレソンがデンマークとの親善試合に3—1で勝利。2得点をあげたストライカーのウルクはセレソン初得点で、新ストライカーの台頭はこれまで何かと批判にさらされてきたマノ監督にも朗報だろう。ウルクは06〜07年にJリーグで活躍後、ポルトガルに移籍した選手だ。