ニッケイ新聞 2012年5月30日付け
教育相交代後初めての国家高等教育試験(Enem)は、作文の審査規定をより厳しくした上で、28日から申し込みを受け付け始めた。
28日付エスタード紙によると、申し込みの受け付けは6月15日までで、試験は11月3、4日。回答の発表は11月7日に行われる。受験料35レアルの支払期限は6月20日で、公立校生徒や経済的に困難と申し出た生徒は免除される。
昨年の試験では、作文が0点だった生徒が不服を申し立てたために、初の再審査が行われ、880点を獲得など、作文の採点のあり方に疑問が生じたため、今年は2人の審査官が採点した結果に200点以上の差があった場合と、5項目の基準のどれかで80点以上差がある場合は(200点以下の差でも)3人目の審査官が審査するという規定変更を行った。従来は2人の審査官の採点差が300点以上の場合のみが3人目の審査を受ける事になっており、昨年は、受験生380万人中36万人分が3人による審査を受けたという。
近年のEnemは、国立大学の入試そのものまたはその一部として使われるなど、重要度が増したのに、試験問題の漏洩や間違った結果発表といったトラブルが続き、フェルナンド・ハダジ元教育相が槍玉にあげられた事は記憶に新しい。