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Mアトランチカの伐採減=半分はミナスで炭と化す

ニッケイ新聞 2012年5月31日付け

 2010/11年の大西洋岸森林地帯(マッタ・アトランチカ)の森林伐採面積は、2008年から10年の平均伐採量より減ったが、絶滅の危機に瀕している事態には変わりがないと30日付伯字紙が報じた。
 北東伯から南伯までの海岸地帯に続くマッタ・アトランチコは、100ヘクタール以上の規模の原生林だけを見ると、もともとの植生の7・9%しか残っていないといわれるほど、伐採が進んでいる。
 非政府団体のSOSマッタ・アトランチコなどの啓蒙活動もあり、2000/01年以降は平均伐採量が前年までの9万ヘクタールの半分以下の3万5千ヘクタール程度に、2008/09年以降はそのまた半分の1万5千ヘクタール程度に落ちたが、それが10/11年は、1万3300ヘクタールに減った。
 10/11年の伐採量トップは6339ヘクタールを伐採したミナス州で、エスタード紙がMアトランチカの森は「ミナス州の炭焼き窯の脅威の下にある」と表現しているほど。第2位はバイア州の4686ヘクタールで、南マット・グロッソ州588ヘクタール、サンタカタリーナ州568ヘクタールと続く。
 法定アマゾンほど注目されていないとはいえ、動植物の宝庫の一つでもあるMアトランチコの原生林の保護と再生は、水源確保など、生活に密着する環境問題の一つだ。