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シリア問題=ピニェイロ氏が捜査へ=108人大虐殺事件受け

ニッケイ新聞 2012年6月2日付け

 国連人権理事会が、ブラジルのパウロ・セルジオ・ピニェイロ弁務官にシリア中部で起きたホウラ大虐殺に関する特別捜査任務を与えることになりそうだ。1日付伯字紙が報じている。
 人権理事会は1日にスイスのジュネーヴで特別会合を開き、アサド政権による人権侵害行為を強く批判。暴力の即時停止と、ホウラ大虐殺に関する国連の専門家による特別調査を求める決議案を採択した。決議案は41カ国の賛成で可決、ロシア、中国、キューバの3カ国が反対、3カ国が棄権・欠席した。
 国連がアサド政権に対する圧力をかけるのはこの1年で4度目。人権理事会派遣の調査団には、大虐殺の責任者を特定し、訴追を視野に入れた証拠確保が求められており、ミャンマー情勢の調査にあたったことのあるピニェイロ弁務官らが加わると見られている。
 ホウラ市での大虐殺は5月25日に起こり、108人が処刑された。この14カ月で最大の虐殺の犠牲者は、10歳以下の子供49人など、女、子供が大半であったことが問題視されていた。処刑を行ったのはアサド政権軍部によるものと推測されているが、アサド政権はこれをテロリストによる犯罪で、イスラエルによって捏造されたものと反論している。
 ブラジルは5月31日に人権理事会の特別会合開催を認めたが、ブラジル政府はシリア問題に関しては無言を貫いており、世界10カ国が各国在駐のシリア大使を国外追放と発表したにもかかわらず、同国大使の追放はしないという姿勢を保っている。ブラジル政府はアサド政権を孤立させることはアナン国連特別大使の仲介を困難にするだけだと考えているが、国内の非政府団体は、ブラジル政府の姿勢を強く批判している。

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