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空港民営化でコスト高騰か=インドと南アの二の舞も
ニッケイ新聞 2012年6月13日付け
空港の民営化により、ブラジルの空港コストはかえって高くなると12日付フォーリャ紙が報じている。
国際航空輸送協会(IATA)のトニー・タイラー会長は、北京で開催された同協会の国際会議で、世界の航空会社の代表約700人に、かつて南アフリカ共和国やインドが直面したように、ブラジルも民営化により、近代化した空港を手にする代わりに世界一コストが高くなる危機を迎えるだろうと語った。
同氏は、「ブラジル政府はグアルーリョス、カンピーナス、ブラジリアの3空港で、最低入札額の4倍にあたる120億米ドルを獲得したが、落札企業が最良とは限らない」とし「非常に心配している」とさえ言う。
インドでは2006年にニューデリー空港が民営化されたが、同年3月に航空料金が346%も上昇。運営企業は利益を確保するために770%の値上げを望んでいたが、その理由は収入の46%を政府に払わなければならないからだ。
南アフリカ共和国の空港は民間企業として機能する公社(ACSA)が運営しているが、地上料金が161%、航空料金が70%上昇した。ACSAは政府に対する支払い義務はないが、その代わりに同国内の全空港の改修費用を請け負わなくてはならない。同社は2010年に開催されたFIFAワールドカップでも貸付金の返済をはじめられるだけの収益をあげられず、更なる値上げの必要に迫られている。
先にあげたブラジルの3空港の入札規定では、料金の値上げは認められていないが、その時々の経済事情に対応する形で5年ごとに契約の見直し交渉が認められている。その時点で企業側が収益をあげていなければ、空港利用料の値上げ圧力は高まることになる。