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サンパウロ市長選世論調査=ハダジ氏の支持率が上昇=3%から8%に伸び3位へ=ルーラ氏のTV応援効く=マルフ氏の動向どう響く

ニッケイ新聞 2012年6月19日付け

 ダッタフォーリャによるサンパウロ市長選挙の世論調査の結果が18日に発表され、労働者党(PT)のフェルナンド・ハダジ候補がルーラ前大統領のテレビでの応援などの影響で支持率を3%から8%にあげた。18日付伯字紙が報じている。

 13〜14日に行われた世論調査では、1077人を対象に「どの候補に投票するか」と質問。1位は、3月1〜2日の調査同様、民主社会党(PSDB)のジョゼ・セーラ候補で、支持率も前回と同じ30%だった。2位もブラジル共和党(PRB)のルッソマノ候補で、支持率は前回から2%ポイント上昇し21%となった。
 3位は、前回3%で7位のハダジ候補が支持率を8%にあげて一気に上昇し、大衆社会党(PPS)ソニーニャ候補と並んだ。以下、前回3位でブラジル共産党(PCdoB)のネッチーニョ候補7%、民主運動党(PMDB)のシャリッタ候補6%、ブラジル労働党(PDT)のパウリーニョ候補5%と続く。
 ハダジ氏の支持率上昇の背景には、5月15〜22日にハダジ氏やルーラ前大統領、ジウマ大統領がテレビやラジオに出演し、「新しい人を迎えて市政を刷新しよう」というスローガン(セーラ氏が70歳なのに対しハダジ氏は49歳)を印象付けたこと、さらに、5月31日にルーラ氏がSBT局の「プログラマ・ド・ラチーニョ」に44分間出演し、ハダジ氏の猛アピールを行ったことがあげられる。
 こうしたプロモーションでハダジ氏の知名度は前回の調査の41%から49%に上昇。同調査によるとセーラ氏の知名度は100%、ルッソマノ氏は92%、ソニーニャ氏は79%でネッチーニョ氏は96%。既に知名度が高い候補に対し、これから知名度を獲得して行くことで得るのびしろを最も持っているのがハダジ氏だ。また、セーラ氏に32%ある「拒否反応」も、ハダジ氏は12%と少ない。
 ハダジ氏は15日、ブラジル社会党(PSB)のルイーザ・エルンジーナ元市長(1989—1993年在任)を副市長候補に迎えることを発表すると同時に、やはり元市長のパウロ・マルフ氏(1969—1971、1993—97年在任)の所属する進歩党(PP)と交渉中と発言。PPがハダジ氏支持を表明すれば、PPの政見放送用の持ち時間1分35秒がハダジ氏に加わり、ハダジ氏の持ち時間は、セーラ氏を1分8秒上回る7分51秒となる。
 エルンジーナ氏とマルフ氏はかつてサンパウロ市長選で争った仲で、エルンジーナ氏はマルフ氏との同盟に不快感を感じていると表明しつつ、副市長候補として立つ。エルンジーナ氏はマルタ・スプリシー元市長(PT)の支持を呼びかけたが、マルタ氏は16日に、マルフ氏との同盟は「カサビ(現市長)とよりもたちが悪い」と批難した。