ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

スーパーのレジ袋復活=消費者の不満で検察動く

ニッケイ新聞 2012年6月22日付け

 サンパウロ州検察局が20日、スーパーのレジ袋の配布禁止は消費者の不利益をもたらすとして、プラスチック製のレジ袋の無料配布を解禁したと21日付伯字紙が報じた。
 レジ袋の配布禁止は、サンパウロ州スーパーマーケット協会が提唱し、検察局が同意、サンパウロ州環境局と消費者保護センターの支援も得て決まったものだが、3カ月の間に寄せられた消費者からの不満の声の大きさに、検察局内の審議会が、全員一致で禁令解除を決めたという。
 審議会では、レジ袋の無料配布が禁止された後にスーパー側が使い捨てタイプではない買い物袋を販売した事で、消費者が損害を被ったと表現。環境保護の大切さは理解した上でなお、消費者の不具合は解消されるべきとした。
 レジ袋の無料配布を再開するか否かは各スーパーの判断に委ねられるが、スーパー協会では、消費と環境汚染、非持続性をもとにする政策の継続を擁護するのは、次世代や消費者の立場を尊重しようとする時代の流れに逆行する事になり、嘆かわしい限りとの見解を発表。大手スーパーは当面、レジ袋復活に消極的な様子だが、ブラジル弁護士会(OAB)は、消費者の権利が守られたと歓声を上げている。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button