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誘拐された4歳女児帰還=18歳の青年がおてがら

ニッケイ新聞 2012年6月27日付け

 25日、16日間失踪していたサンパウロ市の4歳の少女が18歳青年により誘拐犯から解放され、家族のもとに帰った。26日付伯字紙が報じている。
 25日午後5時20分頃、サンパウロ市南部ヴェルゲイロ通りの菓子店在庫整理員アレックス・ゴメス・デ・カルヴァーリョさん(18)が、男に抱かれて店の前を通ったブレンダ・ガブリエラ・ダ・シウヴァちゃんを発見。
 ブレンダちゃんは9日にサンパウロ市南部カンブシーの福音派「神は愛」の教会での礼拝中に行方不明になっていた。アレックスさんはその少女が近所に住み、遊んだこともあるブレンダちゃんと気づき、店の主人に「あの娘が行方不明になっている子だ」と告げ、あとを追う許可を得た。
 アレックスさんはブレンダちゃんを抱いていた男に「おまえが誘拐したんだろ?」と詰め寄った。男は父親だと言い張ったが、アレックスさんはブレンダちゃんを連れて逃げないよう、片手でブレンダちゃん、もう一方の手で男をつかみ、警察への連行を試みた。だが、警察へ電話しようとした隙に男は逃げ、今もまだ逃走中だ。
 母親のジェイッサさん(31)はその夜、サンパウロ市中央部アクリマソンの警察署でブレンダちゃんと対面。ジェイッサさんによると、ブレンダちゃんは見覚えのない服を着、髪も散髪していたが、少しやせていた。ブレンダちゃんは病院で検査を受けてから家に帰った。
 「神が彼を遣わしたのよ」とゲイッサさんに感謝されたアレックスさんは、「僕の家でも以前、世話を頼んだ近所のおばさんが5歳の弟を学校に2回おいてけぼりにしたせいで、弟が児童相談所に連れて行かれた経験があったから、怖かったけど、何とかしなきゃいけないと思ったんだ」と語っている。

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