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サンタカタリーナ州イタ市=リゾートホテルで〃日本の宴〃=「イタ・テルマス」にようこそ!

ニッケイ新聞 2012年6月29日付け

 日系人の観光客を招待したいー。サンタカタリーナ州内陸部に位置するイタ市は静かな湖で知られる観光地だ。同地のリゾートホテル「イタ・テルマス」(Ita Thermas)では、日系人の観光客向けに8月30日から9月1日にかけて「日本の宴」を演出する。
 同イベントは、ホテルの広報担当エリアーネ・マイオリさんの「日系人が1人もいない町だけど、日系社会の人にも訪れてほしい」との思いから企画されたもの。
 日本食の料理人がいない同地で、この日のために特別な料理人のチームを招待するほか、日本音楽のショーや同日に合わせたゲートボールコートの開場が予定される。
 また、リゾート施設が併設される同ホテルでは、温泉、プールも完備。同地の温泉は硫黄泉なので、冷え症や肩こりのほか、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症にも効果がある。
 イタ市が観光地として注目され始めたのは最近のこと。90年代、町を流れるウルグアイ川をせき止めてダムを建設し、水力発電所を造る計画が進められたのがきっかけだ。それに伴い高台への移動を余儀なくされた住民は、総動員で町の移転に協力した。
 その結果、旧市街地跡地に巨大な人工の湖が出現し、町の新たな名物となった。
 その歴史を物語るのが、現在町のシンボルとなる、湖の真ん中にそびえ立つ2本の教会の塔。旧市街地を愛した住民の要望によって唯一保存されたものだ。
 今では2月にカーニバルで賑わう一方、ブラジルでは珍しいブルーベリー栽培でも名を馳せる。
 湖を見渡せる丘に建てられた同ホテルでは、全室から湖の絶景を楽しむことができるほか、連日湖のクルージングも企画されており、2本の塔の間近まで見学に行くことが可能だ。
 詳細は同ホテル(HP=www.itathermas.com.br、無料電話=08006439200)まで。また、来月のフェスティバル・ド・ジャポンでも案内のブースを出展する。(長村裕佳子クリチーバ通信員)