最高裁がPSDの権利認める=セーラの副は同党から?=選挙高裁は会計原則変更=2万人余りが出馬可能に
ニッケイ新聞 2012年6月30日付け
最高裁判所と選挙高等裁判所が28日、10月の市長・市議選の行方に影響を及ぼす可能性のある要件を審議したと29日付伯字紙が報じた。一つは2011年設立の社会民主党(PSD)に既成政党と同等の権利を認めるもので、もう一つは、前回選挙の会計報告が承認されなかった政治家の出馬を認めるというものだ。
10月7日に投票が行われる市長・市議選の候補者指名は本30日で打ち切られるが、昨年設立のカサビ新党が政界の4大勢力としてテレビやラジオでの放送時間を得る事や、選挙高裁が3月に発表した前回選挙の会計報告が承認されてない人物は出馬不能の原則が覆り、2万1千人の政治家が出馬可能となる事は、候補者指名にも影響を及ぼしそうだ。
カサビ氏が昨年設立したPSDは、結成時54人、現在も48人の下院議員を擁し、2010年選挙後の勢力図は様変わり。PSD新設で所属議員を失った政党は、PSDに既成政党と同等の権利を認められれば自党の権利が縮小するため、10年の選挙結果に基づく放送時間や政党支援金分配を望んでいた。
ところが、28日の最高裁では、11人の判事中7人(フォーリャ紙では8人)がPSDに既存政党と同等の権利を認める事を支持。欠席していたカルメン・ルシア判事の票がどちらに触れてもPSDの権利承認は堅いと見られている。
PSDの権利が承認されれば選挙戦が有利になる1人はサンパウロ市長選に出馬する民主社会党(PSDB)のジョゼ・セーラ氏で、労働者党(PT)のフェルナンド・ハダジ候補に追い越されていた放送時間が6分48秒から7分49秒に拡大。ハダジ氏は逆に7分56秒が7分39秒に縮小し、時間配分が逆転する。
PSDの放送時間は、PTの3分19秒、民主運動党(PMDB)の2分55秒、PSDBの2分2秒に次ぐ1分59秒で第4位。月160万レアルの政党支援金も受けられる。逆に、PSDに議員が移った政党は、民主党(DEM)の38秒など、放送時間や政党支援金が削減される。
最高裁の判断は、セーラ氏の副は自党からと考えるジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事らの思惑に影響する可能性が強く、PSDに移籍したアレッシャンドレ・シュナイデル元サンパウロ市教育局長らの名前が急浮上している。
一方、PTのハダジ氏は、PTと同盟を組んだばかりのブラジル共産党(PCdoB)のナディア・カンペオン州支部長を副候補に選び、28日に公表。支持率調査2位のブラジル共和党(PRB)セウソ・ルッソマノ氏はブラジル労働党(PTB)と同盟を結び、ルイス・フラヴィオ・ボルジェス・ドゥルソ氏を副候補とする見込みだ。
なお、選挙高裁の会計原則変更は、PTなどからの要請に応えた再審議で決まったもので、益を受ける2万1千人の具体名は挙げられていない。