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第15回フェスティバル・ド・ジャポン=『共存する進歩と環境』=20万人の入場期待=県連『日本祭』13日に開幕

ニッケイ新聞 2012年6月30日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)主催の第15回フェスティバル・ド・ジャポン『日本祭』が7月13日(金)から3日間、サンパウロ市のイミグランテス展示場で開かれる。テーマは『共存する進歩と環境』。前田ネウソン実行委員長は、09年以来四年連続の20万人の人出を期待、海外では世界最大規模の『日本祭』を今年も成功させる。

 実行委員会では15回目を迎える「フェスティバル・ド・ジャポン」を盛り上げるために、たくさんのイベントを用意している。
 恒例のミスコンテストや、コスプレ大会に着物ディスプレーなど行われる。昨年は非日系人の女性三十人が三十種類の日本着を着て、舞台を盛り上げた。
 今年は新たな試みも含め次のようなイベントが行われる。

◇ロード・レース
 サンパウロ市内の街路を走る1万メートル、5000メートルのロード・レースおよび誰にでも参加できる3000メートルのジョギングがコースで開催される。

◇コスプレ大会
 3回目となるコスプレ大会は全伯から地方予選を勝ち抜いた候補者20人が参加し、ブラジルの最終予選が行われる。優勝者はブラジル代表として今年も名古屋市で開かれる『ワールド・コスプレ・サミット(WCS)』に出場する。これまでブラジル代表は2回、世界大会で優勝の栄冠に輝いている。この大会は今まで参加していなかった若者層を同フェスティバルに呼び込むことを目的に、10年の第13回日本祭に企画されたもので、今回3回目となる。
◇ミス・フェスティバル
 ミス・フェスティバルは例年通り山井ケンジ司会により、各地方地区代表のミス30人以上が美を競う。優勝者には日本行きの往復切符が贈呈される。09年からミス・ニッケイと呼ばれるようになった。

◇熟年広場
 第3世代と呼ばれる熟年者のための広場。高齢者向けの健康相談やマッサージ、スポーツなどいろいろな行事が、テーマに沿ってすべて無料で行われる。

◇いろいろな広場を用意
 郷土食広場では各都道府県人会の婦人部と青年部が、郷土自慢の料理を作って提供する。県連の日本祭は15年前、『郷土食・芸能祭り』として始まり、日本の食文化と地域芸能をブラジルに広く紹介することを目的として開催された。県連では家族連れで各地の伝統料理を味わって欲しいと呼びかけている。展示会場となるパビリオンでは『熟年広場』以外にも『子ども広場』と『文化芸能・スポーツ広場』なども設けられ、一日楽しめるように準備している。
 園田会長は「フェスティバル・ド・ジャポンはブラジル日本都道府県人会連合会を越えた日系社会を代表するお祭りに発展している。このような場所、機会は日系社会の枠にとどまるのではなく、日本の公館、企業、地方・地域自治体ほかにも参加していただきたい。必要に応じ、いろいろな形で場所も含めての提供、協力を惜しみません。(既に多くの参加がありますが、これをもっと拡大的に利用していただきたい)」と強調した。

ご挨拶=ブラジル日本都道府県人会連合会会長 園田昭憲

 『共存する進歩と環境』 このテーマを決めたのは昨年の日本祭が終わった時点で、決してリオで開かれたグリーン環境会議を意識したものではなかったが、偶然にも思いが一致した。60億の人間が住む小さな惑星「地球」、人間が及ぼす環境破壊は計り知れない。子孫にきれいな地球を残すのは、現存する人間だ。祖国日本で「福島原発事故」が起き、大きな環境破壊と住民(国民)に大きな被害を与えましたが、人間(為政者)の思い上がりがあったと反省させられる。日本語に「ふんどしを締めて掛かれ」と言う。今でも決して死語ではない。死語にしてはならない。20万もの来場者を迎える日本祭で、この言葉を咀嚼(そしゃく)して欲しい、という思いが有る。今年は、80㎡のスペースを取り、「テーマパーク」とし、訴えたいと思う。

進化するフェスティバル

 今年は15回という節目でもあり、新しい試みも行われる。
① 協賛いただくメーカーさんに、より環境に優しい展示を心がけていただく
② 事後になるが、日本祭というより、104年の日系社会のアピールとして県連主催日伯ロードレース&ジョッキングの開催(1500人規模)
③ 15回目にして、初めて伝統文化「盆踊り」を開催
④ 日本祭りらしさを出すために、男女共に着物を着た来場者には、入場料を無料とする
⑤ 蚤の市=骨董市。県人会または県人会員にある、郷土色を表す小物など(郷土色がなくてもよい)の販売ブースを設ける
⑥ 日本固有文化の紹介。今年は国際交流基金より、狂言の披露の話を戴いています
⑦ 会場隣の農務省スペースに500台レベルの駐車場が確保された

ご挨拶=第15回フェスティバル・ド・ジャポン=実行委員長 前田ネルソン

 2012年7月13日(金)から15日(日)までサンパウロ州サンパウロ市イミグランテス通り1・5キロにあるイミグランテス会館で日本フェスティバルが開催されます。今年もショーや、音楽、文化体験、教育、ミス日系コンテスト、コスプレコンテスト最終予選など、様々なイベントが行われます。
 そして、日本食の屋台、各企業の展示会、バザーなどもございます。日本フェスティバルを開催するにあたって、国会議員のジュンジ・アベさん、ワルテル・イホシさん、ケイコ・オオタさん、県議会議員のエリオ・ニシモトさん、ジョージ・ハトさん、そして市議会議員のウシタロ・カミヤさん、アウレリオ・ノムラさん、ビトル・コバヤシさんや各企業の皆様、県人会のボランティアの皆様など本当に多くの方々にご協力頂き、心より感謝申し上げます。
 ぜひ日本料理を味わいに訪ねて下さい。思い出に残る週末ですので皆様宜しくお願いします。またイベントで会いましょう!

フェスティバル・ド・ジャポンの歴史

 フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭)は、1998年ブラジル日本移民90周年を記念して、日本の郷土芸能・郷土食をブラジル国民および日系人に伝えるために始められた。
 イベントは、日本で長い間受け継がれてきた郷土芸能や食文化を伝えるとともに、ブラジルの皆さんにも紹介したいと願いを込めてサンパウロ市のセントラルパークともいえるイビラプエラ公園で開催され、その後、場所が移り現在ではサンパウロ州政府のイベント会場であるセントロ・デ・エスポジソンエス・イミグランテ会場で開催されている。このフェスティバルは、日本との交流はもとより他の国々にも交流の輪を広げようというものである。
 フェスティバルは今年15年目を迎え、大きくその輪を広げ、入場者はもちろんのこと国際的になり、ブラジル国、サンパウロ州政府、各都市にも知られるようになった。
 フェスティバル・ド・ジャポンは、初め『日本郷土食・郷土芸能祭り』としてイビラプエラ公園内で4年間行われ、第5回より『フェスティバル・ド・ジャポン』と改称され、サンパウロ州議会駐車場に場所を移して開催。
 第8回から場所および駐車場の問題などから、面積も広いセントロ・デ・エスポジソンエス・イミグランテ会場に移して開催され、ブラジル日本移民100周年の2008年は、3日間の開催期間中の入場者が19万人、09、10、11年と場所の規約があるものの、20万近くの入場者を数えている。今年はテーマを『共存する進歩と環境』と名付け、7月13、14、15日に開催する。
 ブラジル日本都道府県人会連合会が主催するこのイベントは、サンパウロの風物行事として定着してきており、将来は日本の各地、各都道府県からの「アンテナショップ」みたいな形での参加も模索し、それが実現されると一層盛り上がり、交流も進むものと確信している。このイベントは利益を追うものではなく、日本の伝統文化の紹介と普及の場と考えている。

各団体の出品料理

1 岡山県人会 祭り寿司、きびだんご、巻きずし、稲荷ずし、シメジ焼き 2 千葉県人会 やきそば、ギョウザ、すし、刺身、ホットロール、春巻き、ろばた焼き、手巻き 3 福島県人会 シュラスキーニョ、喜多方ラーメン、オニギリ、アイスクリームてんぷら 4 長野県人会 野沢菜漬、春まき、パステス、花梅漬け、納豆、味噌、黒大豆 5 鹿児島県人会 薩摩揚げ、かるかん饅頭、おにぎり、エスペチーニョ 6 岐阜県人会 鮎の塩焼き、しめじベーコン、イカ串焼き、みたらし団子、かき揚うどん、お汁粉 7 奈良県人会 ヤキソバ、しめじ&ベーコン、焼きおにぎり、お汁粉、シュラスキーニョ柿の葉寿司 8 北海道協会 焼きニシン、焼きイカ、北海ちらし寿司、いちごチョコレート、 フルーツ・ホンデユー、フルーツ寒天 9 福岡県人会 焼きさんま(にしん)、手巻き、千鳥まんじゅう 10 憩の園 さんま定食、アンショーバ定食、トンカツ定食、串焼き(鶏、牛、リングイッサ)、かき氷、 イチゴ大福、バタタローカ 11 静岡県人会 うなぎ蒲焼、お汁粉、柚子味噌、わさび漬け、塩辛 12 やすらぎホーム ギョウザ、テンプラ、しめじ炒め、コッカーダ 13 カルモ桜 ヤキソバ、桜もち、バタタフリッタ 14 援協ピ−パ ヤキトリ、おにぎり、カレー、ドッセカゼイロ 15 希望の家 パステス・デ・ソーニョ、パステス 16 子供の園 ヤキソバ、テンプラ、てんぷらスペシャル 17 広島県人会 広島風お好み焼き 18 山口県人会 長州てんぷら、バリバリソバ、いちご大福、長州豚まん 19 石川県人会 ひじきおこわ、桜もち、三色おはぎ、アイスあんみつ 20 サントアマーロ 手巻き、やきそば、タコヤキ、てんぷら、パステス、天然ジュース 21 茨城県人会 栗おこわ、ひじきご飯、鮟鱇汁、栗渋皮煮 22 山形県人会 シソ巻き、ギョウザ、ギョウザ弁当、温海のカブときゅうりの漬物、パステス、テンプラ、 ミニトマトときゅうり 23 長崎県人会 長崎うどん、かき揚げテンプラ 24 島根県人会 巻きずし、稲荷ずし、シイタケご飯、漬物 25 福井県人会 越前おろしソバ、テンプラ、鉄板ヤキソバ 26 熊本県人会 からしレンコン、きんぴらレンコン、弁当、ぼたもち 27 青森県人会 りんご、りんごジュース、りんご製品、のり太巻き、稲荷ずし 28 佐賀県人会 春巻き、アイスクリームてんぷら、パステス 29 宮城県人会 牛タン、海鮮ソースやきそば、ギョウザ、はらこ飯 、ドンドン焼き 30 沖縄県人会 沖縄そば、ヒージャー、サータアンダギー、沖縄パステス 31 岩手県人会 三陸わかめうどん、ギョウザ、コロッケ定食 32 京都クラブ みたらしだんご(餡子、黄粉、海苔) 33 高知県人会 鯛の蒸し、たたき、姿寿司、餅いり土佐うどん、ヤキソバ、天ぷら、桜もち 34 宮崎県人会 牛丼、甘酒、カフェ 35 埼玉県人会 カレーライス、カレーうどん、おしるこ、酒ピリーニャ 36 秋田県人会 キリタンポ、トリ串かつ、高清水、酒ピリーニャ、甘酒 37 三重県人会 いちご大福、メレンゲ、おにぎり、から揚げ、ヤキソバ 38 和歌山県人会 関西風お好み焼き 39 栃木県人会 ヤキソバ、ギョウザ、巻きずし、甘酒 40 神奈川県人会 中華饅頭 41 滋賀県人会 近江の肉うどん、ギョウザ、特選カレー 42 群馬県人会 かき揚げ風エビテンプラ、他 43 東京都友会 雷ヤキソバ、牛丼、エビの串刺し、オニオン・リング 44 鳥取県人会 大山おこわ、牛丼(和牛肉)、かき揚げてんぷら、ハンバーグ(和牛肉) 45 徳島県人会 タコヤキ、おにぎり、手巻き、いちごチョコレート、フルーツチョコレート 46 山梨県人会 ほうとう、カレーライス。手巻き、肉まん 47 兵庫県人会 タコヤキ、関西風焼きうどん、酒、焼酎 48 新潟県人会 白餅、餡餅、笹だんご、お汁粉、ヤキソバ 49 愛知県人会 天むす、おにぎり、エビ入りてんぷら、アンミツ 50 香川県人会 讃岐うどん、他 51 富山県人会 天丼、焼き肉定食、コロッケ定食、ドッセ 52 大阪なにわ会 関西風ヤキソバ、浪花うどん、寿司、弁当 53 大分県人会 だんご汁、トリメシ、とり天、干し柿、豊の国牛たたき、はぶ茶(生、煎)


◎7月13日(金)正午から午後9時
 14日(土)午前10時から午後9時
 15日(日)午前10時から午後6時
◎公式開会式=14日(土)正午から
◎『セントロ・デ・エスポジソンエス・イミグランテス』
 Rod. dos Imigrantes, Km1,5, SP
◎入場料10レアル。前売り券8レアル。
 65歳以上と8歳までは無料。
 100キロ以上遠方からバスで来場の団体は
 事前連絡があれば13、14日に限り無料
 駐車場25レアル。
 地下鉄ジャバクアラ駅前から無料バスが出る(徒歩15分)
◎詳細は=(11)3277・8569
 (Fax)3207・5224
 www.festivaldojapao.com