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サンパウロ市議会で議員の不正=〃影武者〃が電光パネル操作=「56番目の市議」が首謀

ニッケイ新聞 2012年7月4日付け

 サンパウロ市議会で電子パネルを〃影武者〃が操作して得票数や会議に出席した議員の数を書き換える不正が行われているとエスタード紙が告発し、サンパウロ市議会が出欠の確認方法の変更を検討している。1〜3日付伯字紙が報じている。
 写真や映像ではどう見てもがら空きに見えるのに、議会の電光掲示板を見ると多くの議員が出席したことになっており、インターネット上の議事録ではさらに出席数が増えている。1日付エスタード紙によると、過去3週間で20回開催されたサンパウロ市議会の本会議では、55人いるサンパウロ市議員のうち、少なくとも17人が出欠の確認での不正に関与したという。
 出欠確認での不正は、議長席の傍にいる職員が議員しかアクセスできないはずの出欠確認用の装置を操作して欠席議員を出席にする、議場の外の機械で出席を登録する、議場に来て出席を登録した後に退席の3通りの方法で行われていた。
 この不正はチームで行われていたらしく、エスタード紙は、電話で司令を受けた職員が、ジョゼ・ポリセ・ネット議長らがいる議長席の傍らの席で、議員の暗証番号を打ち込む様を1〜3日付同紙で写真付で報道している。
 不正の首謀者はジョゼ・ルイス・ドス・サントス(通称ゼ・カレッカ)市議会補佐官だ。サンパウロ市の公務員として30年以上の経験を持ち、1994年から市議会に補佐として参加していたゼ・カレッカ氏は、「56番目の市議」と呼ばれるほど信奉もあった。また、2008年に導入された議員の出席確認システムの管理責任者として、職員4人を統括、専用の暗証番号も持っていた。
 サンパウロ市議会での出欠記録の偽造は、議案審議に必要な定足数を満たすためと、会議欠席1回につき465レアルという減給処分を避けるために行われていた。
 サンパウロ市議会では、1回の審議に出席すると次の審議の欠席はしても出席とみなされることもあり、この3週間、議場では空席が多く見られていたにも関わらず、減給処分を受けたのはわずか1議員だけだった。また、この不正により、本来なら欠席多数で審議できないはずの議案が、議員がいない状態で可決された可能性があることも問題視されている。
 エスタード紙の告発を受け、警察とサンパウロ州検察局は2日、証明偽造、不正運営、公金横領の容疑で捜査を開始。また、ネットサンパウロ市議会議長は2日、休会中の7月のあいだに現行の出欠確認の方法を変更し8月から実施したいと語った。なお、2日の市議会場では、職員が操作に使った機械は、従来あった机の引き出しにではなく、机の上に置き場所が変更されていた。

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