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ショッピング疑惑=パウリスタに優遇処置=380万レアル分を軽減

ニッケイ新聞 2012年7月6日付け

 サンパウロ市中央部のショッピング・パウリスタが賄賂と引き換えに多額の料金免除を受けた疑いが生じ、検察局が調査を進めていると5日付フォーリャ紙が報じている。
 同ショッピングの経営を担当するブルックフィールド社は、2009年7月に、不動産横領疑惑に揺れる住宅許可局(Aprov)のウサイン・アレフ・サアブ元課長とアウレリオ・ミゲル市会議員に計64万レアルの賄賂を支払ったとされているが、それに関連し、拡張許可料が380万レアル安くなったという疑惑が生じている。
 09年12月、市はショッピング・パウリスタの拡張許可料を642万7千レアルと定めた。この許可料は09年の家屋税(IPTU)を基に計算されたものだが、家屋税は2010年1月に見直されるため、9日遅れれば、新しいIPTUに基づく料金(1020万レアル)を徴収されるはずだった。
 また、同ショッピングが2007年4月に申請した拡張許可の承認のあり方にも疑問がもたれている。通常、市が拡張許可などを出す場合、市が改善を命じた工事がすべて終了しないと許可が下りないが、同ショッピングの場合は、命じられていたサンタジェネローザ橋の改修工事が終わらないまま許可料の額が計算され、10年8月17日には正式な許可証も発行された。橋の改修工事完成は2011年だから、完全に違法だ。
 これらの一連の疑惑にはミゲル議員が絡んでいたと見られている。同氏は当時、家屋税の不正を取り締まる議会調査委員会の委員長で、市が命じた工事完了を追究する立場にあった。
 一方のアレフ氏には10年7月に80万レアルの賄賂が新たに支払われており、許可証の発行はその直後だった。

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