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サンパウロ市=正直な路上生活者に褒美=2万レアルの盗金届出で
ニッケイ新聞 2012年7月12日付け
サンパウロ市の路上生活者夫婦が、窃盗犯によって盗まれた現金2万レアルを警察に届けた褒美に、雇用先と住居を得、長年戻れなかった故郷にも帰省する。11日付伯字紙が報じている。
レジャニエル・デ・ジェスス・シウヴァ・サントスさんとサンドラ・レジーナ・ドミンゲスさんはサンパウロ市東部タトゥアペのアゼヴェド高架橋下に住む路上生活者だったが、9日から10日に人生が一変した。
9日午前3時頃、レストランで鳴る警報で目がさめた2人は、バス停の近くの木の下で、窃盗犯が置き去ったと思しき紙幣と硬貨2万4レアルの入った袋二つと黒い財布を発見し、すぐにタトゥアペの第30警察署に届けた。
現金は、一緒にあったクレジット・カードの伝票から、日本食店「北海すし」から盗まれたものと判明。現金は9日の午前中に同店に戻り、サントスさんが同店の共同経営者のダニエル・ウエムラさんと握手を交す姿がテレビや新聞で報道された。サントスさんは報道後、21歳の男から殺害の脅しを受けたが、店の計らいでサンドラさんと共にホテルにかくまわれ、男は逮捕された。警察はこの男が強盗犯と同一人物ではないかと見て調査を進めている。
サントスさんの行為に大喜びした「北海すし」は、職業訓練を受けて同店の系列グループで働く機会を提供し、サントスさんたちもこれを受け容れた。サントスさんたちは、働き始める前に16年間戻ってなかったサントスさんの故郷マラニョンに一時帰省する。
サントスさんは「母からは〃人様のお金を盗むんじゃない〃と教えられて育った。もし母がテレビを見ていたら息子が正直者に育ったことを知ってほしい」と語った。