ニッケイ新聞 2012年7月17日付け
14日、サンパウロ市中央部で福音派による行進「マルシャ・パラ・ジェスス」が行われ、33万5千人が参加した。16日付伯字紙が報じている。
今年で20回目の同行進は10時にサンパウロ市中央部ルス広場を出発、チランデンチス大通りとサントス・ドゥモン大通りを経て北部のエロイス・ダ・FEB広場まで4時間かけて行進。同広場では14時から21時30分まで、ゴスペル(聖歌)のショーも開催した。行進からショー終了までほぼ半日の恒例行事だ。
6月末に発表された国勢調査の結果では、福音派の信者数は10年で15%から22%に伸び、74%から65%に落ちたカトリック信者とは対照的な躍進振りを示した。同行進の主催者でキリスト再生教会のエステヴァン・エルナンデス氏は、「ブラジルの福音信者は2020年にはカトリック信者の数を上回り、世界最大の福音国家になるだろう」と語った。
また、行進に参加したユニバーサル教会休職教師で水産相のマルセロ・クリヴェラ氏は、信者の増加は「教会が早朝の時間帯中心に、テレビやラジオ、インターネットを通して連日伝道しているから」と、メディアの活用を理由にあげた。
行進参加者は、主催者側が昨年の500万人を上回ったと推測、軍警は100万人と推測していたが、16日付フォーリャ紙は、ダッタフォーリャが71人の調査員を現地に派遣して調査した結果、動員実数は33万5千人と発表。エルナンデス氏は調査結果を尊重するとしつつ、「集計よりも多くの信者がいたと信じている」と答えた。
またクリヴェラ氏は演説で「カサビ市長をはじめ全ての政治家に祝福あれ」と語ったが、ダッタフォーリャの調査では同行進参加者中、31%が「福音派の候補に投票する」と答えた。サンパウロ市市長選候補で該当するのはブラジル共和党(PRB)のルッソマノ候補だ。