ニッケイ新聞 2012年7月25日付け
ロンドン五輪が25日、女子サッカーの予選を皮切りに開始される(開会式は27日)。それにちなみ、ロンドン五輪での活躍が期待できるブラジル選手を紹介する。
エスタード紙スポーツ欄は6月下旬から、「プロメッサス・オリンピカス」と題し、12人のメダル候補者をイラスト付で紹介しているが、それを順に追ってみよう。
最初は、「ブラジルで最もメダルに近い男」、男子水泳自由形のセーザル・シエロ。前回北京五輪50メートル自由形の金メダリストで、同種目と100メートルの世界記録保持者でもあるシエロは自由形リレーとメドレーリレーにも出場する。
続いて男子体操のジエゴ・イポリト。これまで世界大会で金二つを含む四つのメダルを獲得しているジエゴは、メダルを期待されながら個人総合6位に終わった北京の借りを返したい。
女子棒高跳びのファビアナ・ムレルも金メダルへの期待が高い。2010年のカタールのドーハ世界室内陸上、11年の韓国の大邸世界陸上では金メダルに輝いた。
ヨット・セーリングのロベルト・シェイトはブラジルきっての五輪男。過去、アトランタとアテネで金、シドニーと北京で銀を取った彼は、39歳で迎えるロンドンでもメダルを狙う。
ネイマールらを擁するサッカー代表は、〃サッカー王国〃に唯一欠ける世界タイトルで、悲願の五輪初優勝を目指すが正ゴールキーパー、ラファエルの故障離脱が気になるところ。
北京で男女共に銀に輝いたバレーボールは、男子は3度目の金、過去3度銀に泣いた女子は悲願の金メダルを目指す。男子はムリーロ・エンドレス、女子はシェイラ・カストロといったエースアタッカーを中心に一丸となりたいところ。また、ビーチバレー男子は、アテネ金、北京銅のエマヌエルに期待がかかる。
ここ数大会、アルゼンチンの壁に阻まれて出場を逃した男子バスケットは、久々のオリンピックでのお家芸復活を狙っている。米国のプロ・リーグで活躍中の「ワイルド・シング(野生児)」こと、2メートル11センチのアンデルソン・ヴァレジョンの活躍に期待したいところだ。
柔道でもブラジル勢のメダル獲得の可能性は高い。男子はアテネ、北京で銅メダルに輝いた73キロ級のレアンドロ・ギリェイロ、女子はここ数年の国際大会で優勝を飾っている20歳のマイラ・アギアル(78キロ級)に期待がかかる。
最後は、北京での女子走り幅跳び金メダリストのマウレン・マギ。今年36歳のベテランは、昨年の汎米大会でも優勝しており、2連覇への期待がかかっている。