ニッケイ新聞 2012年7月25日付け
今月10日に来伯し2週間の予定でブラジルを訪れている歌手、井上祐見さんが17日、ピラール・ド・スール文化体育協会を訪問した。5年ぶり3度目の公演とあって、平日の日中にも関わらず、同地やイビウーナやピエダーデなど近隣の町から子供から高齢者、非日系人まで約150人が駆けつけた。
第1部は「観客と一体となって楽しむ」というコンセプトのもと、観客を舞台に上げてともに歌ったり、コントのようなかけ合いがあったりと笑い声が絶えず、会場は一体となった。
第2部は井上さんが『ソウ ジャポネーザ』『オブリガーダ笠戸丸』『日はまた昇る』などを熱唱し、会場はじっくりとその歌声を聴き入った。会場を訪れた川畑よしこさん(19、三世)は、「とても感動しました」と満足げに話した。
翌日午前は日本語学校の子供達との交流活動を行い、冬休み中であったにもかかわらず在校生や卒業生ら50人近くが集まり、さまざまなゲームを行って親睦を深めた。
その後、持ち寄りによる昼食会では子供達が書いた寄せ書きが贈られた。孫とともに参加していた城島将男、小百合さん夫妻(熊本県出身)は、「祐見ちゃんがまたこうやって来てくれて、涙が出るくらい本当に嬉しい」と感動していた。
別れの前に井上さんに抱きつく子もおり、子供達に忘れられない楽しい時間を過ごした様子で、「また絶対に来年も来てください!」と言い、再会を熱望していた。